マルチタスクは考え方次第で「集中力」をアップさせる

ながらスマホって言葉を聞きませんか?こうした、同時に別々の作業を行うことを「マルチタスク」といったりします。一見、作業効率が上がりそうな感じかしますが、科学的にはこれまで散々ディすられている仕事術の1つ。

 

例えば、記憶力が落ちたり、集中力が下がったり、鬱になったりとかなり批判の的になっています。マインドフルネスの観点から観ても、あまり良いものとは呼ばなそうですねー。

 

しかし、今回考え方次第ではマルチタスクにも利点があるかも!という研究が現れました。

マルチタスクをしている感がやる気を上げる

これは、ミシガン大学で行われた研究[1]です。8000人以上を対象に「マルチタスクをしている」という認識がパフォーマンスにどのような影響与えるかを調べたんですね。

 

実験では、参加者たちにマルチタスクで行うとグループと、シングルタスクで行うグループに分けて作業をしてもらいました。

 

例えば、教育に関するビデオを見て、書き起こす作業や、オンライン講座を受けるなど。どれも、マルチタスクで行うパターンとそうではない場合を比較したんです。

 

その結果、大半のタスクで「自分はマルチタスクを行っていると考えた人」の方が正確かつスピーディーに作業を行うことができたとのこと。

 

ノートに書き起こした情報が整理されていて、クイズやテストなどで高い成績をおさめたんだとか。マルチタスクをしているぞ!という感覚が、緊張感を高め、集中力を引き上げてくれるわけです。

努力しようとする動機を生み出す

そういえば、超集中状態であるフローに入るための条件にも、「適度な難易度」がありましたね。

 

つまり、人間は自分のレベルより少し上の課題に「挑戦する」時は、その物事に没頭することができるわけです。

 

で、今回ご紹介した研究の素晴らしいところは、簡単すぎるタスクでも「難しい課題にチャレンジするぞ!」と考えることで、フローの条件を満たすことができるかもしれない点。

 

認識を変えることで、レベルの低いタスクが自分にとっての「適度な難易度」に設定され、やる気と集中力がアップするんですね。

 

実際にこの実験を行った研究者はいわく、人は「挑戦的なタスク」を行うとき、「努力しようとする動機」や「認知制御」が上がるといいます。その結果、パフォーマンスや集中力が高まり、作業の質を改善することができるんですね。

 

このチャレンジングな状況を作り出すために、「マルチタスクをしている」という認識が大切なわけです。一方で、1つのことに集中しようと思うと努力や集中力はそこまで必要としないだろうと手を抜きやすくなってしまいます。

 

今回の研究では参加者の集中力を調べるために、アイ・トラッキングの技術を使って参加者の「瞳孔の開き具合」を見ています。やはり、シングルタスクを行う人よりも、マルチタスクをしている人のほうが瞳孔が大きく開いていたと言います。

 

瞳孔が開くと人はより多くの情報を受け取ろうとしている状態なため、マルチタスクの方が集中が高いと考えることができる。ただ、方法には限界があり、集中力を完全に測定することは難しいことは抑えておきたいところ。

 

それでも、心理的な努力を調べるためには1つの目安になることは確かでしょう。

まとめ

これまで、マルチタスクをしているぞ!という感覚で集中力が上がるという話を展開してきました。しかし、決してマルチタスクを推奨しているわけではありませんので、その辺りは留意していただければと思います。

 

また、シングルタスクよりもマルチタスクの方がいい!ということではないと、今回の研究でも言われています。なので、1つのことに集中しつつ、気持ちはチャレンジングでいることが大切ってことですね。

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参考文献▼

The Illusion of Multitasking and Its Positive Effect on Performance – Shalena Srna, Rom Y. Schrift, Gal Zauberman, 2018



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