環境に目を向けることで習慣化をしやすくなる

いくら技術やテクニックを覚えても、それが身に付けられなければ意味がありません。コミュ力を上げる方法について書いた本はいくつも世の中にありますが、それでもコミュニケーションに苦手意識がある人が減らないのは、習慣が作れていないからです。

習慣化の方法は学校では教えてくれないため、自分で学んでいくしかありません。しかし、多くの人がその前に「自分はいつも3日坊主だ・・・」と自己嫌悪に陥ってしまうのです。

すると、ますますやる気がなくなり、さらに物事が続かなくなってしまう悪循環にハマってしまいます。このような状態から抜け出す方法の一つに「環境」に目を向けるという考え方があります。これによってハードな運動習慣ですらも長続きすることが分かっています。

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人は環境に適応する生き物

すぐに挫折してしまう原因を理解するには、人間の「脳」の性質を理解することが大切です。実際に人は変化することが苦手な生き物なので、小さく始める必要があります。

いくら理性で「これをやるべき」と考えても、本能に勝つことはできません。以前書いた記事では、理性をつかさどる「前頭前野(ぜんとうぜんや)」よりも本能をつかさどる「大脳基底核(だいのうきていかく)」のほうがパワーが強いというのは脳科学では常識とされています。

そのため、自分の意志の力を使うよりも、「仲間をつくる、環境を整える」の方が確実なのです。実際に、リーバマン博士自身も「人類600万年の歴史」の中で、人間の性質について以下のように書いています。

「我々の心や脳を変えることは、残念ながらできない。」

「ただ、こころが変えられないのであれば、環境(仕組み)を変えれば良いだろう」

つまり、「心の欲求」と「それを達成できる環境」の二つがあってはじめて、誘惑にのまれてしまうのです。でも心を変えるの難しい、ならば環境を変えてやればいいのです。

環境に気づくことで、筋トレを習慣化する

それでは、具体的にどのように環境を変えていけばのでしょうか?習慣は環境と結びついています。例えば、リーバーマン博士の仲間つくるという観点からみれば、現状でひとりで自分の意志の力と向き合って、筋トレをしようとしているのかもしれません。

まずは、そうした筋トレが続かない環境要因に気づくことが大切です。そこで、メンタリストDaigoさんが「激しい運動習慣すら身に付けられる習慣の科学」で、語っていた習慣を身につけるための3つのステップが参考になります。

1.習慣的行動を生むコンテクストに気づく

コンテクストとは物事の前後関係、背景のこと。いわゆる広い意味でいう環境ですね。つまり、習慣的な行動のきっかけとなるコンテクストが今いる空間のどこかに必ずあるので、まずはそれに気づきましょうと。

「気づく」という言葉を使ったのは、習慣的な行動はすべて無意識に行われていることだからです。そして、筋トレが続かない原因としては、筋トレを邪魔する何かしらの習慣があるから。

なので、始めにその筋トレの邪魔をする悪い習慣に「気づく」ことが重要です。

そして、その悪い習慣がどんなコンテクストから起きているのか、考えるのです。「ベットでゴロゴロしたくなる」「テレビを見ている」「ゲームしている」など。

この「気づく」というのが重要だそうで、マインドフルネス(気づき)によって、激しい運動の量でもあっても増やすことが可能だといいます。

マインドフルネスを実践している時をマインドフルな状態といい、大きな目標に集中することで、雑念(集中の対象外のこと)に気づくことができるんですね。

2.コンテクストを変え、新しい習慣に置き換える

ここで、悪い習慣を生み出すコンテクストを変えて、筋トレ(新しい習慣)に置き換えていきます。以前「悪い習慣を消すことはできないが、取り換えることは可能」という記事で説明したとおり、習慣をなくすことは不可能なんです。しかし、別の習慣に取り換えることはできます。

例えば、「タバコをやめたいなら代わりにガムを噛めばよい」とか、「プリンが食べたくて仕方なくなったら、ヨーグルト食べる」などですね。

要するに、物理的に悪い習慣ができなくなってしまうような、新しい習慣と取り換えればよいわけです。

今は、筋トレの邪魔をする習慣があるはずです。なら、その悪い習慣と筋トレがしやすい習慣をスイッチングしていけば良い習慣を増やすことができます。

3.あらかじめ誘惑が少ない環境をつくる

プリコミットメントとは、「あらかじめやっておく」という意味で、この場合は誘惑を事前に想定しておき、対策を練っておくことです。その予想される誘惑と対策を「if-thenプランニング(実行意図)」の形式に落としてこんでいくわけです。使い方としては、以下のように状況と行動を設定していきます。

  • if=(悪い習慣、誘惑) 
  • then=(対策、代わりの行動)

つまり、これを筋トレを続けるための実行意図に落とし込むと、

「もし、テレビを見ていて、筋トレをサボろうとした時は(誘惑、悪い習慣)ジムに行って筋トレをする(対策、代わりの行動)」

となります。ポイントはコンテクストから変えていくことを意識することです。この場合、まず悪い習慣のきっかけとなる環境が「テレビ」ですよね。

そして、新しい習慣である筋トレを生み出す環境が「ジム」になっています。こうすることで、物理的に習慣を変えることができるため、いやでも筋トレが続くようになるんです。

悪い習慣や誘惑は、日常的やっていることを考えてみたり、「なぜ筋トレが続かないのか」を探ってみると簡単にみつかるはずです。その習慣だけではなく「どんな環境要因からこの習慣は生まれているのか」を深堀りしてみてください。

ここまでくれば、あとは簡単でその環境を変えてやればいいだけです。また、別の悪い習慣に気づいたら、同じようにコンテクストを探り、事前に環境をセッティングしていきます、

幅広く応用できる理論である

私も趣味で筋トレを行っているのですが、ジムなどの運動しかできない環境に行くことで、かれこれ2年ほど続いています。何を隠そう、始めは腹筋を2日でやめるほどの人間だったわけですから、かなり効果を実感しています。

もちろん、筋トレだけではなくコミュニケーションや瞑想など幅広く応用できる考え方ですので、どんな環境が自分の望むべき行動を妨げるかを考えてみてください。

感情や思考はコントロールできなくても、行動は変えることができます。どうやって変えるか、それは身の回りの環境を変えればよいのです。環境は行動する選択肢をいくつも与えています。

悪い習慣に手を伸ばしやすくする環境要因を取り除き、習慣したい行動がやりやすくなる環境を作っていけば、本能に抗うこともなく自分を変えることができます。

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