人の性格を変える「ラベリング理論」

仕事場や学校に嫌な人がいる、後輩や部下のやる気がないなど、何とかして相手を変えたいと感じてはいませんか?

社会心理学には人の性格を変えるテクニックはたくさんあるという印象を受けます。

根本的な性格を変えるのは別として、表面的な性格ならテクニック次第で変えられるかもしれません。

ヒトは周りの人に与えているイメージ通りに動く

人間は基本的には「周りにどう思われているか」を気にする生き物。気にするだけであればいいですが、周囲からの自分のイメージを勝手に想像して、それを崩さないように行動してしまう性質があります。

有名なところでは、先生に「このクラスは成績優秀な人を集めています」と伝えられた生徒達はテストの成績が上がったというピグマリオン効果。

要は事実は別として、「あなたは勉強ができるね」と言われると「自分は勉強ができる人なんだ!」という感じてセルフイメージに影響が出ます。

すると、いつもより「勉強」に意識が行きやすくなり、自主的に勉強を始めて、成績が上がりやすくなるのです。

ラベリングで相手の性格を変える

では、これと同じ原理を使えば相手のセルフイメージに影響を及ぼして、性格を変えることも可能というわけです。

 

  • あなたは本当に仕事が早いね。
  • あなたはすごく気を遣える人だね。
  • あなたは面白い人だね

 

など。相手の仕事スピードを上げたければ、「仕事早くなったね」と言ってあげると喜んで本当に仕事の効率が上がるのです。

こうして、相手のセルフイメージを変えることを心理学では「ラベリングテクニック」といいます。

スターウォーズで有名なルーク・スカイウォーカーはこのテクニックを使って、ダースベイダーの性格を変えたという話があります。うまく説得して闇から救い出し、正義の心を取り戻させたのです。ルークがダースベイダーにかけた言葉は以下のようなもの。

 

「僕には分かっている。父さんには善の心が残っているって。父さんの善の心を、僕は感じるんだ」

 

ダースベイダーに対して「善の心が残ってる」とラベリングしています。こうして、ルークはダースベイダーの性格を変えてしまったわけです。

まぁこれはストーリーの中での話しですが、周りから自分の印象について言及されると、信じてしまうのは事実です。

実際にラベリングで相手の性格に影響を与える際には、何回も何回も根気強くやってくことが大切です。

たった一回だけラベリングしても、そう簡単にヒトは変わりません。あと、ラベリングする人を増やすと効果的です。

一人の意見よりも、5人の意見の方がもちろん説得力がありますから、性格を変えるターゲットを一人決めて、みんなでラベリングしていきましょう。

第一印象からのラベリング

このラベリングテクニックなのですが、実は無意識に日常的に行っていることがあります。人は初対面の人にレッテルを貼っているのです。

さらにそのレッテルは会った瞬間0.5秒~15秒で決まってしまい、覆すことは難しいといわれています。

これは、アメリカの心理学者アッシュの「初頭効果」によるものです。アッシュは被験者たちに以下の言葉の並びを呼んでもらいました。

 

1.「知的 勤勉 衝動的 批判力がある 強情 嫉妬深い」

 

次にこの言葉の並びを逆にして、別の被験者たちに読んでもらい、印象の差を調べたのです。

 

2.「嫉妬深い 強情 批判力がある 衝動的 勤勉 知的」

 

その結果、

 

  • 1.欠点は少しあるが、全体的には能力に恵まれた人物。
  • 2.能力はありそうだが、欠点が目立っているため本来の力を発揮できていない人物

 

といった印象になりました。やはり一番最初に受ける印象が全体的なイメージに影響を与えています。この第一印象が無意識に「ラベリング」を起こしていることが分かってます。

 

例えば、初対面で以下の二人に会ったとします。

1.髪が整ってて肌がきれいな青年

2.髪がボサボサで肌が脂ぎってる青年

 

では、2回目にあったときに

1.髪が整ってて肌がきれいな青年

2.髪が整ってて肌がきれいになった青年

 

2の人が頑張って身だしなみを整えていたとします。

しかし、第一印象でレッテルを貼られてしまっているので、「ボサボサスタイルはどうしたの?」みたいにラベリングされます。

すると、3回目会ったときに初対面の時と同様に2の人は「ボサボサで脂ぎってる状態」に戻ってしまうのです。

結果的に人に与えている第一印象が、自分のこれからの行動を表しているとも言えます。

例えば、普段は明るい人が新しい職場に行ったとします。

しかし、自分を出すタイミングをなくし、完全に陰キャライメージがついてしまえば、その後もずっとその職場では暗い性格を演じ続けているなどです。

それだけ周りからのイメージを人間は守ろうとしてしまうのです。何か変化を起こそうとしても、「自分はそんなキャラじゃない!」といった具合に自由に振る舞えなくなってしまうのです。

なので、相手の性格を変えたければ、できる限り複数人でラベリングしまくるのが懸命でしょう。

ただ、注意点としては、テスト0点の人に「君は頭がいいね!」みたいな明らかに現実とは違うことを言及すると、皮肉に思われて終わります。そこで、性格などの相手自身もよくわかっていないことについてラベリングしていくと良いでしょう。

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