ロシア軍が戦場の恐怖感をなくすための呼吸法「システマブリージング」

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以前「米軍が命がけのミッションをクリアするための呼吸法」という記事を書いたんですが、今回はそのロシアバージョンを見つけたんでメモ。

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痛みや恐怖を和らげる「システマブリージング」

とりあえず、やり方から。基本的にはすごくシンプルです。

1.鼻から息を吸う

2.口を軽くすぼめて口から息を吐く

以上。これは胸式でも腹式でもOK。さらに自分が快適に感じる深さで呼吸すればいいんだと。ちなみに鼻から吸うってのは根拠がありまして、口から吸うと驚いた時の「ハッ!」といった呼吸に近づくので緊張を思い出してしまうこともあるんですね。

この呼吸法をマスターすれば、恐怖心やパニック、痛みなどをほぼ感じないぐらい和らげることができるんだと。

ホントかよって思ってしまうところですが、実際に3.11の東北の大震災の時に大いに役立ったそうで「システマブリージング」を実践していた人は慌てることなく冷静な判断で避難できんだとか。

ロシアの軍隊武術「システマ」のコアとなる呼吸法

この呼吸法はロシアの特殊部隊スペツナズに採用されている武術「システマ」の基本技術なんですね。

システマは呼吸法によって脱力状態をつくり、しなやかな素早い動きで身を守るための武術です。元スペツナズ隊員のミハイル・リャブコ氏が創設したもの。

リャブコ氏はもともとはボディガードをやってまして、そこで護身術を学び自身の戦闘経験を交えて「システマ」を作り上げたんだとか。

一瞬で相手の武器を奪い、そのまま拘束したり。しかも殴られても全く動じません。その姿は正に超人。こちらがシステマの訓練動画。

参照元:Youtube svsuk881

システマブリージングは基本中の基本で、仮に相手がナイフを持っていたとしても「ナイフに意識を向けるな!自分の呼吸に集中しろ」と教えられるんですね。

相手のナイフに集中すれば、恐怖心を感じ、体が緊張する。こうなれば、脱力によるしなやかな動きができなくなり「システマ」は全く使えない状態になります。

なので、常に呼吸に集中し、リラックスした状態を保つ。例えそれが、拳銃を突きつけられた場合であっても。そのために呼吸法はシンプルでなくてはいけないと。

システマの基本4原則

このようにシステマは呼吸を基本としているんですが、常に最高のパフォーマンスを発揮するための呼吸にまつわる4つの原則があります。

  • Keep breathing
    (呼吸し続ける)
  • Stay relaxed
    (リラックスを保つ)
  • Keep straight posture
    (姿勢を真っ直ぐ保つ)
  • Keep moving
    (移動し続ける)

この4つはすべてつながってまして、姿勢を真っ直ぐにして、呼吸し続けることで、リラックスを状態を保つことができます。

で、動き続けるってのは一見呼吸と関係なさそうに見えますけど、かなり重要な要素。これは「1つのことにこだわりすぎない」って意味を含まれております。

緊張状態になると、ヒトの頭は硬くなります。例えば、大勢の前でプレゼンなんかをする時に「失敗したらどうしよう」という1つの考えだけに囚われすぎてセリフが飛んでしまった。など。

「失敗しても大丈夫」ぐらいのしなやかな柔軟な思考を持ちましょうってことなんですね。さらに体を動かすと呼吸のペースが早くなりますんで、身体は自然とゆっくり呼吸しようとします。

この呼吸によって、新鮮な酸素を血液と脳に取り入れることで、1つのことにこだわらない柔軟な思考が手に入るんですね。

過度な緊張状態を超えるバーストブリージング

とは言っても命がけの戦場ではいくらリラックスを心がけても緊張してしまうことはあります。そんなどうにもならない緊張を解きほぐすのが「バーストブリージング」です。

1.息を吸いながら肩から拳まで両腕全体を力いっぱい緊張させます 。

2 .両腕の緊張を保ったまま 、鋭く口から吐き 、鼻から吸う小刻みな呼吸を行います。

3.緊張が限界に達したら鼻からゆっくりと息を吸い 、口から吐きながら両腕をリラックスさせて終了です 。

緊張させてから弛緩という方法は「リラクセーション反応」で有名なハーバード・ベンソン先生も提唱している方法。筋トレをやったことがある人はわかると思いますが、重しを下ろした後に「フッ〜」と息を吐いて力が抜け感覚を味わうと思います。

これは、筋弛緩法という自律訓練法の一瞬で、強力なリラックス効果が得られます。

呼吸さえしっかりとできていれば、思考、筋肉、精神などあらゆる面で柔軟になれます。そのためロシア軍も米軍もこのように呼吸を一番に重視してるんですね。

痛みや恐怖を和らげるためのトレーニング

手っ取り早くストレスへの耐性を高めるには 、 「痛み 」を利用するのが一番です。システマを創ったミカエル ・リャブコも「痛みは自分を知るための窓である」と明言しております。

痛みに慣れるワーク

1.指一本を手の甲に近づけるように逆手で力を加えて反らします。(一気にやると関節を痛めるため注意)

2.関節が限界まで達したら、全身に注意を向けます。痛みによって肩や首に力が入ってるのに気づくはずです。

3.そのままバーストブリージングをして、肩や首などの緊張をリラックスさせます。この時周囲の景色を見渡したりして、視野を広く保ちます。

4.すると、負荷自体の強さは変わってないのに痛みが和らいだのが感じられるはずです。

5.ゆっくりと間接を戻します。

6.何回か繰り返す場合は違う指指を使って行いましょう。同じ指で行うと痛めることがあります。

これは私もやってみたんですが、結構痛みを緩和できます。全く感じないまではいかないですが、やるやらないでは大違いですね。

さらに、自分に死の恐怖を感じさせることで恐怖心を克服させるってヤツもあっても面白いです。

恐怖に慣れるワーク

1.口から息を吐ききったまま息を止めます 。歩きながら 、立ちながら 、座りながら 、いずれの姿勢でも構いません 。

2.限界まで息を止めます 。酸素の欠乏にともなってどのような緊張が体に生じるか観察し 、体を動かすことで緊張を全身に分散させるようにします 。

3.やがて体内に何とも言えない強烈な恐怖感がこみ上げてくるでしょう 。その苦しみをほんの一瞬でも長く 、体験するようにします 。

4.限界に達したらバ ーストブリ ージングで回復します 。決して姿勢を崩さず 、呼吸によって脈拍や筋肉の緊張などを通常の状態へと戻します 。

5.完全に回復したら 、再び呼吸を止め 、同じことを繰り返します 。

6 .再度 、恐怖感がこみ上げてきたら 、先程よりもコンマ一秒でも長く恐怖感を味わうようにします 。

7 .限界に達したらバーストブリ ージングで回復します 。

8 .これを三回ほど繰り返します 。

やってみた感想としては、自分でいつでも息を吸える安心感がなかなか恐怖を感じさせてくれないです。プールに深く潜ってやればちょっとは怖そうなんで今度やってみます。

というわけで、ロシア軍の最強武術「システマ」とその基本となる「システマブリージング」でした。私みたいな緊張しい人には持ってこいなテクでありましたとさ。

参考

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