環境によって行動が決まる「アフォーダンス」とは何か?

今まで、やるべきことを続けるテクニックについて色々と紹介してきました。

 

ただ、その中でも意外と「身の回りの環境」がセルフコントロールをする上で非常に大事なんですね。

 

例えば、クッキーが「はい、どうぞ」と言わんばかりに皿に盛り付けられて、目の前の机に置かれていたら、食べてしまうかと思います。

 

一方で、自分がスポーツウェアを着ていて、目の前にランニングマシンがあったら、「少し走ろうかな」と思ってしまうかと。

 

このように、人間の思考や行動は「環境」によって程度決まってくるんですね。

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アフォーダンスを使って逃れられない状況を作る

アフォーダンスをうまく使えば、高確率で誘惑に負けずにやるべきことに取り組むことができるようになります。

 

アフォーダンスとは、

 

「環境が生き物に行動の選択肢を提供する」

 

ことを言います。

 

知覚心理学者のジェームズ・ジェローム・ギブソン博士によると、環境の中にある要素は動物や人間に対して、行動を「アフォード」(提供)しているといいます。

 

例えば、イスは人間や動物に対して、「座る」という行動をアフォードしています。

 

ただし、座るという行動に限らず、

 

  • イスの上に登る
  • イスを床に叩きつける
  • イスの上にものを置く

 

イスを使った「行動」全てをアフォードしているんですね。

 

そして、人間や動物はアフォードされた無限の選択肢の中から、ピックアップして行動を決定しているのです。

 

では、お菓子などの高カロリーの食べ物はどうでしょうか?食べ物も常にあなたに対して「食べる」という選択肢を与えています。

 

しかし、それと同時に「冷蔵庫にしまう」という選択肢も与えています。この場合のピックアップは、意志の力や経験則よって変わってしまいます。

 

まず、お菓子を食べて「まずかった」という経験をしている人は、すんなりと冷蔵庫にしまうことができるでしょう。

 

ただ、お菓子は「美味しい」ものという経験がある人は、誘惑に駆られます。ここで、意志力によって行動が変わってくるんですね。例えば、「仕事で嫌なことがあって疲れている」といった場合は、今日ぐらいいか!と食べてしまう恐れがあります。

 

反対に「なんか痩せた?」と友人から言われた日の夜には、冷蔵庫にしまうという決断ができるかと。

 

しかし、近年の心理学では、意志の力はあてにならないが常識なので、こういった方法はあまりオススメできません。

 

では、どうするかというと、その空間からお菓子や高カロリーな食べ物を無くしてしまえば良いのです。

 

自分が今いる空間にお菓子がなければ、自分とお菓子とのアフォーダンスは弱くなり「食べる」ことがしづらくなります。

 

極論で例えると、いくらケーキが食べたいと思ってもこの地球上にケーキが存在していなければ食べることは不可能ですよね。

 

これと同じように、家にお菓子がなければ、すぐに食べることはできません。家の中にお菓子を入れない限りは、家でお菓子を食べることはできないのです。

 

つまり、その空間にお菓子が無い状態で、お菓子を食べるという行動は取れないんですね。

 

すごく当たり前な話しですが、欲望に駆られてると、その当たり前なことでも分からなくなってしまうのが人間というもの。

 

極力、好ましくない行動をアフォードする物は遠ざけて、好ましい行動をアフォードする物を近くに置いておくことが大切なんですね。

物や空間が手掛かりを与えるシグニファイア

アフォーダンスと似たような概念で、「シグニファイア」というものがあります。

 

これは、英語のシグナルから来ていまして、認知科学者のドナルドノーマン博士によって提唱されたもの。

 

空間や物が人間に行動の手掛かりを示すことを言います。

 

例えば、ドアノブのデザインによって「何をすれば良いか」の伝わりやすさが変わってきます。

 

 

この図を見ると、AからCになるほど直感的に操作しやすくなり、迷いが生じにくくなるんですね。BとCは見た目でドアノブだと分かるんですが、Aは言われないとドアノブかどうか難しいところ。

 

選択肢がいくつもあって迷ってしまうと「行動」をすることが先延ばししやすくなります。

 

なので、できる限り一つの行動をさせるような環境を作っておくと非常に取り掛かりやすくなるんですね。

 

誘惑になる物(お菓子など)を減らす、もしくは遠ざけることで、その物とのアフォーダンスが弱くなります。その結果、選択肢が減っていきシグニファイアが生まれます。

 

ものがあればあるほど、注意が色んな方向に飛びやすく、集中ができなくなるんですね。

 

私の家は散らかってるんですが、置いてあるものが少ない玄関で記事を書くようになってから、かなりはかどるようになった実感があります。

片づけなくてもいい!集中できる照明戦略

しかし、ものを動かしたり、片づけるのができない人は、他にも方法があります。

 

視界に入ってるものが多ければ多いほど集中力が減ります。

 

というわけで、必要な情報だけ見えるようにして他のものは隠してしまう戦略を取ります。例えば、集中して勉強したいのであれば、スタンドライトだけ付けて机を照らし、それ以外の電気はすべて消す。

 

すると、机の上だけがよく見えるようになり他のものは暗闇に隠れてしまいます。

 

これで、視界に邪魔なものが入らなくなり直感的に勉強に取り掛かることができるようになるんです。

 

部屋の中が暗いので、仮に勉強以外のことがしたくなっても、いちいち電気をつけないといけないんでめんどくさいですよね。

 

なので、勉強以外の行動するのには手間がかかるので、その分迷いが生じにくくなるんですね。

 

他のことをやるぐらいなら勉強した方が楽だ!みたいな心理状態になるんです。この辺はショーン・エイカーの20秒ルールと同じですね。

 

この照明の使い方はスポットライトみたいな感じで、自分が集中したいものだけに光をあてることで、関係ないものが暗闇で見えなくなるので集中できるようになるというわけです。

 

ただ、くれぐれも机の上には必要なもの以外おかないようにしましょう。スマホとかがあると触っちゃいますから。

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まとめ

大事なことは「どうしたら、やらざる負えない環境をつくれるか」ってことを考えて、それ実行していくことですね。

 

照明のテクニックなんかは「毎日ジョギングする!」という目標には使えませんから、外で走ることってこと習慣化したいのなら、スポーツウェアに着替えておくとか、いかにすぐに行動できるようにしておくかが必要です。

 

アフォーダンスの使い方はやるべきことによってそれぞれ違ってくるんで自分に合った方法を考えてみてください。

参考

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